kgo Orchids Service Blog

kgo Orchids Serviceの加藤誠が趣味花「蘭」について語るブログ

趣味花について 3回目(最終)

   

随分更新が滞ってしまいました。

ホームページ販売も多少軌道に乗ってきた感じですが、その分、ブログの更新が滞ってしまいました。

前回「蘭の東西を問わず、色が綺麗で・花が大きくて・丸くて・花持ちが良い、のが良いとされて来ました・・・何故でしょうか?」という質問に関するご意見は、

一件も来ませんでした・・・残念!まだこのブログを見てくれている方は少ないのでしょうかね・・・(笑)

私の考えている答えは、次の通りです。

1.元々自然界に自生する蘭科植物で、そのまま実用(観賞)に値する原種は一部を除いて極めて少なかった。

2.洋蘭の世界では、これらの素材を元に実用花として使用するために、大型化・大輪化・整型化を種間交配により作り上げていった。

3.東洋蘭の世界では、徹底的な自然種の選別を行い、特徴のある個体を保存して行った。

従って、洋蘭でも、シンビジューム・ファレノプシス(胡蝶蘭)・カトレア等、自然界には考えられない、大型・大輪・整型丸花が数多く作られて来ました。

東洋蘭の世界では自然種から非常に特殊な個体を保存する事になりました。

東洋蘭は交配は邪道、とする考え方が根強く残っている為、実用花では無く、マニア向けの世界に永らく留まっていましたが、最近は明らかに「自然種ではないだろう」と思われる個体が増えて来ています。

私はこれまでの「趣味花について」のブログでそれと無く匂わせておりましたが、大輪花・整型花が良いとされる、現在の風潮には非常に懐疑的な考えの持ち主です。

殆ど同じ顔をした大輪整型花(特にパフィオで顕著になって来ていますが)、はやがて、シンビ・デンドロ・ファレノと同じように、町の花屋に並んだり、ギフトに使われるような実用花になって行く、と言う予感を持っています。

加えて、花色・花サイズ・花型と言った数字で示せる特徴は、審査(花の格付け)における最もシンプルな基準である事から、花の良し悪しを決める際に数字で表せる、最も簡単な基準として現在でも根強く残っています。

このブログを見ている奇特な方は、各種の蘭のマニアな方だと思いますので敢えて申し上げますが、殆どの方は趣味で蘭を栽培していると思います、勿論現在の流れを否定するつもりは毛頭有りませんが、ご自身の好み・栽培環境・主力として栽培されている属の特性を考えて、本当に自分が好きな花を中心にやられれば良いかと思います、趣味花の世界ですから自分が本当に好きなもの中心に考えて、他人の評価など気にしない事が趣味花として蘭を楽しむ上で、最も大切な事だというのが私の考えです。

趣味花なのですから、自分が面白い・良いと思ったものは、充分自分の趣味の範囲では良花だと思います、何でも有りでしょう。・・・それが他人から評価されるかはまた別の話になるかと思います。

過去3回趣味花について私の考え方を説明するために、長々と文書を書いて来ましたが、次回からは、写真などを交えて堅苦しくないブログ内容にしたいと考えております。

不定期更新なので、今回の様に更新までに時間がかかる事も有るでしょうが、堅苦しくない面白い内容にして行きたいと思います。

 - 蘭の楽しみ